AdBlue（アドブルー）は、ディーゼルエンジン排気中に含まれる窒素酸化物（NOx）を浄化する装置「尿素CSRシステム」において還元剤として用いられる「高品位尿素水」で、ドイツ自動車工業会（VDA）の登録商標です。

●CO（一酸化炭素）

燃料が不完全燃焼を起こした場合に発生します。直接的な温室効果ガスではありませんが、温室効果ガスであるメタンの寿命を伸ばす性質があるほか、血液中のヘモグロビンと結合して酸素を運搬する機能を阻害するなど生物へ悪影響を及ぼします。

●HC（炭化水素）

燃料が不完全燃焼を起こした場合の燃焼しきれなかった燃料成分です。光化学スモッグの原因となるほか、人体や植物に有害で、眼のかゆみや呼吸障害、植物の立ち枯れが起こります。

●PM（粒子状物質）

燃料や潤滑油の不完全燃焼時に発生する煤やカーボン、潤滑油由来の炭分や飛沫ミスト等です。ディーゼルエンジンの排気ガスが黒煙である原因物質で、大気汚染や人体においては発ガン性物質であり、呼吸器系に沈着することで呼吸障害を誘発します。

●NOx（窒素酸化物）

排ガス中には、人体に有害でオゾン層を破壊する二酸化窒素（N02）、温室効果の高い一酸化二窒素（N2O）など窒素と炭素の分子量の異なる窒素酸化物が含まれます。オゾン層の破壌、温室効果だけでなく酸性雨や光化学スモッグの原因となるため大気汚染防止法により「自動車排出ガスの量の許容限度」が定められています。

●CO2（二酸化炭化）

燃料を燃焼した際に発生します。大気中にありふれた成分ですが地球温暖化の一因となる温室効果ガスで、海水への溶存が高まると海水の酸性化が進むなど生態系への影響や大気中の濃度が高まると目眩や頭痛、二酸化炭素中毒を引き起こします。

これらを浄化するために排気ガスを大気へ放出するまでの間に
複数の浄化装置が存在しています。